書評

書評:意志力を使わずに自分を動かす秘訣 『やってのける』

たらこは意志力が弱いです。いつもダイエットは明日から。
でもワーママって色んなことを同時並行でやらなきゃいけないじゃないですか。
なので、目標達成の技術を学ぶためにこの本を買いました。

これ、巷にあふれている自己啓発本とは一線を画しています。なぜなら、著者は有名な心理学者なのです。つまり、しっかりとした心理学の実験結果に基づいた理論が書かれています。

以下はたらこの備忘録です。詳しくは本書をお読みください。

「なぜ」を考えるとやる気が出る

やる気や自制心を高めたい場合は、その行動を取る理由(なぜ)を意識的に考えるようにしましょう。ダイエット中に美味しそうなデザートが載ったお皿が目の前に現れたら、減量を決意した理由を思い出しましょう。

  1. やる気がわかなかったり、誘惑に負けてうまくいかなかったことを書き出し、
  2. その行動を取りたい理由・目的・得られるメリットを書く。
  3. 次にその行動を取るときには、この理由を思い出す。

「何」を考えると難しい行動ができる

複雑で難しく、不慣れな目標に取り組むには、「何」の視点が役立ちます。新たに何かを学ぶときには、その行動を細かいステップに分割します。

  1. 新たに取り組みたいと考えている目標や、しなければならない行動のうち、複雑・難しい・慣れていないものを書き出し、
  2. その目標を達成するために最初にしなければならないことを書く。
  3. 次にその目標について考えるときは、具体的な行動に集中する。

人は成長する

あなたは頭の良さは生まれつきのものだと思っていませんか?運動能力は遺伝するとか、性格は変えられないと思っていませんか?

たらこは多少なりともそう思っていたふしがあります。
こういう考えを持っている人は、学びや成長の機会を逸してしまうことがあるそうです。
そして、心理学の研究で、

人は努力によって着実に自らを変えていける

のだそうです。

証明型か習得型か

目標には2種類ある。

自分の能力を証明することに重点を置く「証明型」の目標と、能力を伸ばすことに重点を置く「習得型」の目標

たらこは証明型です。
順調に進んでるとやる気が高まり、パフォーマンスも高い。
でもいったんうまくいかなくなると自分には能力がないと落ち込んで諦めてしまいます。

習得型のすすめ

たらこのようなあなたには、意識的に習得型になるよう心がけることをおすすめします。

人間関係が完璧ではないと嘆くのではなく、改善する方法を探しましょう。頭のよさを周りに示そうとするよりも、多くを学ぶことに集中しましょう。能力を示すのではなく、能力を得ることに注力すると、幸福感が増し、多くのことを達成できるようになります。

計画はいかに作るかが重要

計画で大切なのは以下の4つの要素を含むシンプルなもの。

  1. 何を
  2. いつ
  3. どこで
  4. どのように

実行するか。

日曜日に夕食を終えたら、母に電話する

のような条件型計画も効果的。特に何回も口に出すと良いのだとか。

条件型計画を作ってみた

  1. 飲み会に参加する場合は、21時には失礼する。
  2. 週末になったらジムで運動する。
  3. 仕事中お菓子を食べたくなったら、温かい紅茶を飲む。

自制心は鍛えられる

自制心を求めるような課題を続けると、自制心は鍛えられます。
つまり、ダイエットに成功したら英語も上達して家の中も片づく、みたいな良いことづくめな状態になるかも。

ただし自制心は消耗するものなので、回復を早めるには誰か自制心が優れている他者を思い浮かべるのが効果的。
リスト作っておこうかな。

諦めも肝心

時間やエネルギーには限りがあるし、代償が大きすぎるときは目標を諦めることも大事。そのときは新しい目標を立てることを忘れない。

新しい目標というのは頭になかった。心がけてみよう。

子育て中の親必見!科学的に正しいほめ方

ルール1:称賛の言葉は「本心からのもの」であること
ルール2:相手がコントロールできる行動を重視する
ルール3:人と比較しない
ルール4:自律性の感覚を損ねない
ルール5:達成可能な基準と期待を伝える

たらこは心理学を少し勉強したことがあるので知っていることも多かったですが、目標達成について、モチベーションについて、そして他人のほめ方について理論に基づいた方法を学ぶことができてとても勉強になりました。

また読み返したい本です。子育て中の人もそうでない人もおすすめ。

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