日本では一般的に、産後復帰してから仕事をセーブして働くワーママが多いです。たらこの周りをみてもそういう人が多めです。
それが悪いというわけではありません。自らの意思でそのようにしている方もいるでしょうし、仕方なくそうしている方もいるでしょう。
でも今日は、そうじゃない働き方の提案をしてみたいと思います。ひとつの考え方として見ていただければと思います。
仕事をセーブせざるを得ない家庭事情
なぜ、多くのワーママたちは仕事をセーブして働いているのでしょうか。これには複雑な事情が重なっているようです。ひとつひとつみていきましょう。
家庭の事情
仕事をセーブして働いているワーママたちの家庭事情を聞いてみると、とても大変な状況であることがわかります。
夫が家事・育児に非協力的である/ハードワーク過ぎる
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保育園の送り迎え、炊事・洗濯・掃除を妻が一人でやらざるをえない
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家事と育児でヘロヘロ
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仕事を家でやるほどの気力も体力も残ってない
保育園に子どもを長時間預けるのはかわいそうだとも思う
会社の近くに引っ越して通勤時間を短くするほどコミットもできない
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できるだけ仕事に費やすエネルギーをセーブしたい
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できる限り長期間に渡って時短を取り、責任のある仕事から離れて働く
こういう状況になっているワーママを何人か知っています。
会社の事情
本人にはもっと頑張りたいという気持ちはあるものの、会社や上司が「子持ち=責任のある仕事は任せない」と判断してしまうケースもあります。それは時として優しさからくる場合もあれば、負担に感じている場合もあるようです。
これは会社が時短取得者のように時間の制約がある社員のヘッドカウントをどのように取り扱っているかによって変わってくるように思います。
時短取得者の取り扱いには、大きく分けて3つあります。
- 時短取得者は0としてカウントし、1名人員を増やす
- 時短取得者は勤務時間に応じて7のようにカウントし、0.3名分を派遣社員などで補う
- 時短取得者であっても1としてカウントし、人員や派遣を増やしたりしない
仕事をセーブして働くのはもったいない
彼女たちの置かれている変な状況を考えると仕方ないとも思いつつ、「もったいない、あともう少し工夫して仕事にコミットすれば、家計にとっても自分のキャリアにとっても良いのに」と思うのです。
家計にというのはわかりやすく、フルタイムで働いたり、管理職として働くことで給与はアップします。すぐに管理職になれないこともあるので短期的に見れば大きなアップではないかもしれません。しかもアップした分で外食代に甘くなったりもします。長期的に見れば確実にプラスになります。
仕事にコミットすることは、ママたちのキャリアにとってもプラスです。子どもが生まれてから手が離れるまでの約10年間最前線から離れていた社員が、その後職場で大活躍するにはかなりの労力が必要です。もちろん無理ではありませんが、かなり遅れを取ってしまう可能性が高いです。最前線から離れている期間は短ければ短いほど、キャリア的には良いのです。
仕事にコミットするワーキングマザーの例
ここで、育児をしながら仕事にコミットしているワーキングマザーの例をいくつか挙げてみたいと思います。時短を取っているママたちと、フルタイムで働くママたちです。デフォルメしてはいますが実在の人物です。みんな無理をしているわけではありません。
時短で2人育てながら主任になったワーママAさん
時短を使っているAさんは小学生と保育園児のママです。時短制度を使ってはいますが、毎日定時まで働いているため、実質的にはフルタイムになっています。
なぜフルタイムに戻さないのかを聞くと、「フルタイムに戻すと残業を断れないから」とのこと。Aさんの職場では、時短社員だということが、残業を免れる免罪符になっているようです。
Aさんは好奇心が旺盛でコミュニケーション力が高く、新しいことにチャレンジするのが大好きな性格。転職をしようかとモヤモヤしていた時期もあったようですが、同じ職場で主任に昇格したことでいっそうイキイキと働くようになりました。
「時短ママでも主任として働けることを後輩に示したい」と、職場の良きロールモデルになっている様子がうかがえます。
フルタイムで2人育てながら管理職を目指すワーママBさん
Bさんは保育園児2人の子育てをしながらもフルタイムで働いています。だんなさんは海外出張なども多く、送り迎えは基本的にBさんが担当されているのだそう。それでもだんなさんは時期的に残業が多くなるBさんとうまく育児を分担しています。
派遣社員として入社して数年後に正社員に登用されたBさんは、「管理職になりたい」と周りに宣言しているほど、仕事に対する意欲は相当なもの。だんなさんもそんなBさんを応援されているとのこと。素敵なご夫婦ですね。
そんなBさん、最近係長になり部下を持つようになりました。一歩ずつ夢を実現させています。
時短を取りながらもパワフルに管理職をしているワーママCさん
先ほどのAさんの例でもわかるように、時短を取る=仕事をセーブしている、というわけではありません。
Cさんは時短を取って2人の子どもをほぼワンオペで育てながら管理職として働いています。だんなさんは激務のため、平日の家事育児はまったく期待できないそうです。
もともとCさんはフルタイムで働いており、2人目の子どもを産んでから管理職になりました。3年ほどフルタイムで管理職をしていたのですが、1人目のお子さんが小学校に上がったのをきっかけに不安定になってしまい、学童保育に行ってくれなくなったとのこと。悩んだCさんは退職も考えたそうですが、上司と職場の理解とサポートがあり、時短と在宅勤務を活用して仕事を続けることになりました。
Cさんのすごいところは、子どもの送り迎えなどを一人でこなすために時短を取っているものの、夜中まで家で仕事することもあるそうです。会社ではあまり残業はしていないようですが、必要な時はお母さんを呼んでサポートしてもらっています。
夜中まで家で働くのが良いというわけではないのですが、そういう人もいます。話を聞くと大変そうな仕事なのに、それを感じさせない余裕を醸し出しています。
Cさんはとても素敵な人なので、職業人としても一人の女性としても尊敬しています。
フルタイムでバリバリ管理職として働く一児の母Dさん
Dさんはフルタイムで働く部下あり管理職です。子どもは保育園児が一人います。だんなさんは毎日夜遅くまで仕事をしているらしく、平日は育児・家事に関与できないそうです。実家は離れているため、サポートは期待できません。
Dさんの仕事は残業も多めです。平日は20~22時ごろに帰宅することもあります。彼女はファミサポさんと良い関係を築いており、週3~4回はファミサポさんが保育園にお迎えに行き、夕食とお風呂を済ませておいてくれるそうです。ファミサポさんの自宅にお迎えに行き、あとは寝るだけです。家事代行も週1回使い、掃除から料理までお願いしています。
彼女のすごいところは、そんな激務をこなしながらも、週末にビジネススクールに通っているところ。話をしていてもとにかく視野が広く、視座が高い。たらこの尊敬している友人です。
フルタイムでも残業を抑えながら管理職として働く一児の母たらこ
たらこもフルタイム勤務の部下なし管理職です。育休から復帰して1年後に管理職になりました。保育園児のムスメが一人います。オットは最近毎日午前様なので、夜の家事・育児サポートは期待できません。
朝は出勤時間を1時間早めさせてもらい、時差通勤をさせてもらっています。このおかげで、朝はオットが保育園の送りを担当し、帰りはたらこがお迎えを担当するという分担が可能になっています。
平日はほぼ残業はありません。管理職になったことで業務量は多少増えたような気もしますが、逆に「作業」が減ってプロジェクトリードなどが増えた分、自分で調整できるようになったので育児との両立はしやすくなりました。もちろん、上司や同僚が助けてくれているからでもあります。
ただ、月に数回、どうしても必要な場合があります。そのような時には事前にお迎えをオットや実母に依頼するなど調整して残業します。たらこの仕事上、急な残業というのは発生しにくいのでできることでもあります。
家事は月6回、日中に家事代行に来てもらい、洗濯物の片づけや掃除を中心にお願いしています。
子どもがいることは制約にはなるけれど、言い訳にはならない
子どもがいると、どうしても時間的な制約になります。でもそれは仕事の責任を負わない言い訳や、勉強しない言い訳にはならないと思うのです。
時間の作り方は無数にあります。パッと思いつくだけでもこんなに。
できることから始めてみてはいかがでしょうか。きっとあなたの未来に役立つはず。